
みちびきCLASの補強衛星スロット増加と7機体制 — RTK-GNSS現場への効きどころ(2026)
準天頂衛星システム「みちびき(QZSS)」まわりの高精度測位が、ここ1年で着実に強化されています。CLAS(センチメータ級測位補強サービス)の補強対象衛星スロット増加(2025年8月、IS-QZSS-L6-007 準拠で開始)と、みちびきの7機体制への移行(2026年度予定)です。RTK-GNSS で位置調査を行う GeoDiveExa の現場目線で、何が変わるのかを整理します。
CLAS スロット増加で何が良くなるのか
CLAS は、みちびきが L6 信号で配信する補正情報を使い、基準局を自前で持たずに誤差数cm級の測位を実現するサービスです。2025年8月に補強対象の衛星スロットが増え、より多くの衛星に補正が効くようになりました。
現場目線でのメリットは主に次の通りです。
- 上空視界が悪い場所での粘り:補強される衛星が増えることで、ビルや樹木で一部の衛星が遮られても解を保ちやすくなります。
- Fix までの安定性:可用衛星が増えるほど、初期化(Fix)と再収束が安定する方向に働きます。
- 基準局レス運用の信頼性向上:ネットワークRTKの通信が届きにくい山間部などで、CLAS 単独運用の現実味が増します。
7機体制移行のインパクト
みちびきは現在の4機体制から、2026年度に7機体制へ移行する予定です。常時可視の衛星数が増えることで、
- 天頂付近に衛星が居る時間が長くなり、都市部・谷あいでの測位継続性が上がる
- 幾何学的配置(DOP)が改善し、精度のばらつきが小さくなる
といった効果が期待されます。RTK-GNSS は衛星配置の良し悪しが精度に直結するため、可視衛星の底上げは現場の安定運用に効きます。
GeoDiveExa の現場での位置づけ
GeoDiveExa は RTK-GNSS による高精度位置調査アプリです。CLAS や 7機体制の強化は、受信機が受け取る測位解そのものの品質を底上げするものなので、アプリ側はその良くなった解を活かして調査記録・座標管理を行う立場になります。補強環境が良くなるほど、現場での Fix 待ち時間の短縮や、難条件下での記録の取りこぼし低減につながります。
実務では、対応受信機・サービス契約・観測時間帯(衛星配置)の3点を押さえると、強化の恩恵を取りこぼしにくくなります。
まとめ
2025〜2026年にかけて、CLAS の補強衛星スロット増加と7機体制移行という2つの強化が重なりました。いずれも RTK-GNSS の可用性と安定性を底上げする方向で、上空視界の悪い現場ほど恩恵が大きくなります。受信機とサービスの対応状況を確認しつつ、強化された測位環境を現場運用に取り込んでいきたいところです。
参考:
– みちびき公式 https://qzss.go.jp/
– CLAS 補強対象衛星スロット増加 https://qzss.go.jp/info/information/clas_250828.html
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