GeoDiveExa/GeoConverterProで使用している国土地理院の地殻変動補正パラメータファイルを可視化した。補正パラメータが重複する部分は座標補正を繰り返す必要があるので、調査して可視化した=実際には補正パラメータは市町村により適用範囲があるので参考に見て下さい。
1. 補正パラメータファイル
国土地理院が公開している以下の11個の地震による地殻変動補正パラメータ(12ファイル)を2011年で分離して、2003年~2011年をまとめてjgdMerge2011とします。残りをjgdMerge2024とします。
| No | 地震名 | 発生年 | 補正ファイル名 |
|---|---|---|---|
| 1 | 十勝沖地震 | 2003年 | tokachi2003.par(東南) tokachi2003b.par(北東) |
| 2 | 福岡県西方沖地震 | 2005年 | fukuokakenseihousatu2005.par |
| 3 | 能登半島地震 | 2007年 | notohantou2007.par |
| 4 | 新潟県中越沖地震 | 2007年 | niigatakenchuetsuoki2007.par |
| 5 | 岩手・宮城内陸地震 | 2008年 | iwatemiyaginairiku2008.par |
| 6 | 宮古島近海 | 2008年 | miyakojima2008.par |
| 7 | 東北地方太平洋沖地震 | 2011年 | touhokutaiheiyouoki2011.par ⭐ |
| 8 | 熊本地震 | 2016年 | kumamoto2016.par |
| 9 | 能登半島地震 | 2024年 | notohantou2024.par |
| 10 | 能登半島地震(補完) | 2024年 | notohantou2024Cmp.par |
| 11 | 日向灘地震 | 2024年 | hyuganada2024.par |
2. jgdMerge2011の可視化
2003年から〜2011年までの地震による地殻変動パラメータファイルをマージして可視化した。また実際の座標補正計算は、重複エリアは地震発生時間に応じて座標補正を繰り返す必要があるので、重複箇所も可視化した。

<対象地震>
十勝沖地震
福岡県西方沖地震
能登半島地震
新潟県中越沖地震
岩手・宮城内陸地震
宮古島近海
東北地方太平洋沖地震

<重複箇所>
総レコード数:
213537
重複レコード数:
10250
注意:岩手・宮城内陸地震と東北地方太平洋沖地震の影響で2度の補正計算が必要になる。
2. jgdMerge2024の可視化
2012年から〜2024年までの地震による地殻変動パラメータファイルをマージして可視化した。また実際の座標補正計算は、重複エリアは地震発生時間に応じて座標補正を繰り返す必要があるので、重複箇所も可視化した=重複箇所の使用方法は注意が必要なので、この可視化結果は「概要」を観るだけのものです。パラメータの適用範囲を考慮していないので参考程度に見て下さい。
調査中:能登半島地震と能登半島地震(補完)は両方使う必要があるか?確認中
確認結果:それぞれのパラメータファイルには市町村の適用範囲があり、重なる部分は適用する市町村によりパラメータファイルを切り替える必要がある様です。
回答抜粋:例えば、富山県高岡市と氷見市の境界部に両パラメータの重複部がありますが、同一のメッシュ範囲でも高岡市内ではnoto2024_BL.parを適用し、氷見市内ではnoto2024_02BL.parを適用する形となります
参照:<https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/R6-notopeninsula-earthquake-seika.html#20240710para>

<対象地震>
熊本地震
能登半島地震
能登半島地震(補完)
日向灘地震

<重複箇所>
総レコード数:
245283
重複レコード数:
27392
注意:能登半島部分は2つのパラメータファイルがある。それぞれのパラメータファイルには市町村の適用範囲があり、重なる部分は適用する市町村によりパラメータファイルを切り替える必要がある様です。
3。クラスター部分の可視化
3-1.jgdMearge2011の変異が大きいクラスター可視化


3-2.jgdMearge2024の変異が大きいクラスター可視化
調査中:熊本地震の中心部分が空白になっている。データ読み込みミスなのか?確認中
確認結果:地震変動が複雑なため、座標補正パラメータ作成できないために空白になってる様です。
回答:Kumamoto2016_BL.parは、益城町を含む震源断層付近の複雑な地殻変動が観測された地域においては、測量成果の精度確保に対応できる座標補正パラメータの作成が困難なことから範囲外としています



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