RTK-GNSS定点観測(太陽フレアー)24/10/11

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太陽フレアーが10/9に発生したとのニュースがあり、GPSの精度に影響が出るかとの話があったので、久しぶりに定点観測してみた。

Screenshot

1)実際の計測結果

10日の22時ごろから11日9時ごろまで計測したが、左の図の様に特に異常は見当たらない。

やはり、太陽フレアーが発生した直後でないと影響は計測できないのかな?

疑問はGEMINIさんに聞いてみます。

2)GEMINI:太陽フレアーの地球への影響は

太陽フレアーの影響がどの程度の時間差ででるのか? GEMINIさんに聞いてみた。

<GEMINIの回答>
太陽フレアの影響が地球に到達するまでの時間差は、フレアの規模や放出される物質の種類によって異なります。

1.主な影響と時間差

A)電磁波: 光速で移動するため、約8分で地球に到達します。この電磁波によって、通信障害やGPSの誤差拡大などが発生する可能性があります。
B)高エネルギー粒子: 電磁波よりも遅く、数時間から数日かけて地球に到達します。人工衛星や宇宙飛行士に影響を与え、極域ではオーロラを発生させることがあります。
C)コロナ質量放出 (CME): 太陽から大量のプラズマが放出される現象で、数日から数日かけて地球に到達します。地球の磁場を乱し、大規模な磁気嵐を引き起こす可能性があります。この磁気嵐は、送電網への影響や人工衛星の故障など、広範囲にわたる影響をもたらすことがあります。

2.まとめ
A)最も早い影響: 電磁波による影響で、約8分で地球に到達します。
B)最も遅い影響: CMEによる磁気嵐で、数日〜数週間かかる場合があります。

3.影響の程度
影響の程度は、フレアの規模や地球磁場の状態など、様々な要因によって異なります。小規模なフレアであれば、ほとんど影響がない場合もありますが、大規模なフレアの場合は、社会インフラに大きな影響を与える可能性もあります。

GPSへの影響は電磁波なので、太陽フレアーが発生した直後=8分程度でないと定点観測での異常検出は出来なさそうですね。

確認の為に、再度GEMINIさんに聞いてみたら、フレアーの規模などにより数週間異常が続く事もある様なので、本日の計測では影響が無い程度の規模だったのか? またはRTKによる補正で影響がキャンセルされているのか?ですね。

<GEMINIの回答>
1.太陽フレアの影響がGPSに及ぼす期間は、フレアの規模や地球磁場の状態など、様々な要因によって大きく異なります。
1-1.一般的に考えられる影響期間
A)数時間から数日: 比較的小規模なフレアの場合、GPSの誤差は数時間から数日で回復することが多いです。
B)数週間: 大規模なフレアの場合、数週間、GPSの誤差が大きい状態が続く可能性があります。
C)極端な場合: 極めて大規模なフレアが発生した場合、GPSだけでなく、他の通信システムや電力網にも広範囲な障害が発生し、復旧に長期間を要する場合も考えられます。

2.影響のメカニズム
太陽フレアによって発生する高エネルギー粒子が地球の電離層を擾乱させ、GPS信号の伝播に影響を与えることで、測位誤差が発生します。この影響は、フレア発生直後から数日間にわたって継続する場合があります。

3.影響の程度
GPSの誤差の程度は、以下の要因によって異なります。
A)フレアの規模: フレアの規模が大きいほど、影響も大きくなります。
B)地球磁場の状態: 地球磁場の状態によって、フレアの影響の受けやすさが変わります。
C)GPS受信機の性能: 高性能なGPS受信機であれば、ある程度の誤差を補正することができます。

3)RTK-GNSSと太陽フレアー

RTK-GNSSは基準局との差分を取るので電離層の影響は少ないはずです。その辺をGEMINIさんに聞いてみました。やはりRTK-GNSSは太陽フレアーには強そうです。

<GEMINIの回答>
1.RTK-GNSSの場合、太陽フレアの影響は、一般的な単独受信のGPSに比べて、ある程度は軽減される可能性があります。しかし、完全に影響を受けないわけではありません。
1-1.RTK-GNSSが太陽フレアの影響を軽減できる理由
A)基準局との差分測位: RTK-GNSSは、基準局と移動局の両方で受信した信号の差分を計算することで、電離層遅延などの誤差を相殺する仕組みを持っています。そのため、単独受信に比べて、電離層の乱れによる影響を受けにくいという特徴があります。
B)多周波数利用: 一部のRTK-GNSSシステムでは、複数の周波数帯の信号を利用することで、電離層遅延をより正確に補正することができます。

2.RTK-GNSSでも影響を受ける場合
A)大規模なフレア: 極めて大規模なフレアが発生した場合、電離層の乱れが非常に大きく、RTK-GNSSでも測位誤差が大きくなる可能性があります。
B)基準局の障害: 基準局が太陽フレアの影響を受けて機能停止した場合、RTK-GNSSは正常に動作しません。

3.まとめ
RTK-GNSSは、一般的なGPSに比べて太陽フレアの影響を受けにくいという特徴がありますが、完全に影響を受けないわけではありません。特に、大規模なフレアが発生した場合には、測位精度が低下する可能性があることを覚えておきましょう。

4.太陽フレア発生時の注意点
A)宇宙天気予報の確認: 太陽フレアの発生状況や地球への影響については、情報通信研究機構(NICT)などの機関が発表する宇宙天気予報を参考にしましょう。
B)測量作業の計画: 太陽フレアが発生する可能性がある場合は、測量作業の計画を再考し、必要に応じて作業を延期したり、別の測位方法を検討したりするなど、適切な対応を検討しましょう。
C)複数の測位システムの活用: GPSだけでなく、GNSSの異なる衛星システムを利用することで、測位精度を向上させることができます。
D)その他
RTK-GNSSの性能は、使用する機器やソフトウェア、観測環境などによって異なります。
太陽フレアの影響は、時間とともに変化するため、常に最新の情報を把握することが重要です。

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