GeoDiveExa特徴と機能(1)


GeoDiveExaの特徴

GeoDiveExaはIPhoneやiPad用のRTK-GNSSと連携した「高精度位置情報つきで地物」を調査するアプリです。

多量の地物を正確な位置とともに多人数で一挙に調査する事を目的として以下の様な特徴・機能を持っています。

1)RTKーGNSS受信機による高精度位置取得

近年、安価なRTK-GSSモジュール(ublox-ZED-F9Pやseptentrio-mosaic-x5など)が発売され、それらを使用した色々なRTK-GNSS受信機が市場に出てきています。

(今後ublox-ZED-F9PF9P, septentrio-mosaic-x5Mosaic-X5と記述します)。

以前なら数100万以上したRTK-GNSS受信機器が10万程度の価格で市場に出てますので、2cm精度での測位が素人でもできる世の中になりました。

使用しているRTKモジュールやNTRIPの補正方法によっては「ジオイドを日本のジオイド」に変換する機能が必要になる事があります(=ジオイドを日本のジオイドに変換しないと、高さの値が異なります)が、GeoDiveExaは日本ジオイド変換のOn/Off機能があります。

GeoDiveExaは高精度で安価なRTK-GNSS受信機と連携して位置計測を簡単にし、「高精度位置情報つきで地物」として調査・保存するiPhone/iPadアプリです。

2)ユーザ任意の属性情報設定

地物の属性やユーザニーズに応じて、調査項目を任意に設定できます。

任意の属性をその都度設定する方式は汎用性があり少量の調査では有効ですが、事前に調査項目を指定する方式にしています。これは多人数での調査作業明確化・調査ミスの減少・調査時間短縮を目的にした結果です。

設定できる調査項目として以下の様な項目があります。

1)測地系:TOKYO/JGD2011/WGS84 +平面直角座標系(19座標系)

2)属性: 選択入力 (2/3/4/5種類) や文字入力

3)画像: カメラ撮影/撮影画像選択 ビデオ撮影/撮影ビデオ選択

4)添付ファイル:各種ファイル選択

アプリの契約レベルにもよりますが最大128種類の属性項目を設定できます。

調査結果はcsvファイルとして保存・サーバアップロードされるので簡単に使用できます。

3)調査データのサーバへの自動アップロード

データファイルはGPSロガーとして1秒毎の位置を保存したGPSファイルと、地物調査結果のMARKファイルがあります。その他画像や添付ファイルが調査日時別のフォルダー内に保存されています。

iPhone・iPadに保存したデータファイルは指定時間間隔でサーバにアップロードします(=アップロード間隔は1/10/30/60分と指定できます)。

機器は壊れる」のが前提ですから、大事な調査データ・調査時間を無駄にしないための「自動バックアップ」機能です。また、アップロードしたデータを管理者がダウンロードすれば、調査途中でもデータを見れるので、進捗管理や以後の調査計画作成に利用できます。

4)調査位置のサーバ保存と管理端末での位置表示

GeoDiveExa調査中の位置20秒毎にサーバにアップロードしています(=RealTimeでは有りません)。

管理端末アプリでは調査中の位置をサーバから取得して位置を表示できます。

データのダウンロードと調査位置表示により調査状況の把握が行えます。

5)ターゲット機能による調査位置の指示

GeoDiveExaは調査対象の位置を事前に「ターゲット」として配置する事ができます。左の図は「公共基準点」をターゲットとした例です。

調査中はターゲットを指定すると、「現在地」と「ターゲット」位置を直線で結んで表示しますので、ターゲットまでの方向がわかります。距離も表示しますので、草に覆われた様なターゲットも距離と方向で簡単に見つけられます。

ターゲットの近くで測定してMarkを配置した後に「ターゲットへのスナップ」機能を使うとMarkがターゲットに移動します。Markデータには計測位置移動後の位置が保存されていますので、ターゲットと実際位置との誤差が簡単に計算できます。

下の画像のようにターゲット距離表示距離に応じてcm/m/kmに切り替わります。

6)RTK/CLASなど各種機器対応機能

RTK-GNSSモジュールと同じ様にみちびきのL6信号受信モジュール(ublox-NEO-D9Cやseptentriomosaic-CLASなど)が発売される様になり、それらを使用した色々なCLAS受信機が市場に出てきています。

今後ublox-ZED-D9CD9C, septentrio-Mosaic-CLASMosaic-CLASと記述します。

GeoDiveExaはRTK/CLASの特徴に応じた機能がありますので、RTK/CLASとも同様に使用できます。

6−1CLAS受信機を使用して位置を求める際には「今期から元期への座標変換」が必要な場合があります。GeoDiveExaには「今期から元期変換」(セミダイナミック補正)のOn/Off機能がありますので、使用するCLAS状況に応じて切り替えて使用します。

6−2)一般的には携帯電波が届く範囲はRTKで即位する。携帯電波が届かないような山間部ではCLASを使用する場合が多いと思われますが携帯電波が届かない為に「地図が見えない」問題が発生します。GeoDiveExaは「背景地図の保存」機能が有ります(=事前に測定する場所を色々な拡大率で表示しておけば自動的に地図が保存されます)ので「地図が見えない」問題は発生しません

7)2つの背景地図

GeoDiveExaの背景地図は基本AppleMapですが、追加で2種類の背景地図が使えます。

左の設定画面ははAppleMapに国土地理院の「標準地図」と「陰影起伏図」を重ねて表示する場合の「設定」です。

背景地図として使用できるのはXYZ方式の地図です。地理院タイルもXYZ方式なのでGeoDiveExaで使用できます(地理院タイルについては以下のURLを参照してください(https://maps.gsi.go.jp/development/siyou.html)。

ウエブ上にはXYZ方式の背景地図が多数ありますので必要に応じて使用してください。

また、背景地図としてmbtile形式も使用できますので、個別の地図をmbtilesに変換すればGeoDiveExaの背景として使用できます。

mbtilesを作成する方法としてQGISQMetaTilesプラグインなどを使用すると簡単に作成できます。

背景地図が2つなのは 1つは地理院タイルを使い2つ目はユーザのオリジナルデータ地図を使う事を想定している為です。携帯電波が届かない場所でもCLASで測位して地物調査がユーザデータを見ながら実行できます。

下の画像は「AppleMap」「AppleMap+標準地図」「AppleMap+標準地図+陰影起伏図」と背景地図を追加していった画面です。

GeoDiveExa特徴と機能(2)」に続きます。


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